【日本ヤバイ】 振り込め詐欺がなくならない主な原因ってこれだろ…
振り込め詐欺。
まだまだ増加しています。
警察庁の発表によると、平成26年上半期における「振り込め詐欺の認知件数」は昨年と比べて約2割増加し、被害総額は約5割増加したとのこと。
あれだけ色々なところで注意喚起してるのに、どういうことだってばよ…
さて、これまで私は、結構な数の振り込め詐欺事件の弁護を行ったり、知人の弁護士が取り扱うのを見てきました。
その中で驚愕したことが2つあります。
1 被害者からお金を受け取る「受け子」や、ATMからお金を引き出す「出し子」など、振り込め詐欺の実働部隊のほとんど全員が10代後半から20代前半の若者であること
2 日本の若者たちに指示を出すのは中国や韓国にある「本社」と呼ばれる組織であること
そう、外国を拠点にした「本社」が日本人の若者たちに組織的に指示を出して、要するにビジネス化して振り込め詐欺を行っているのです。
ちなみに、私が扱った事件は全てこのパターンでした。
どういうルートで若者が振り込め詐欺に関与するのか
多くの場合、若者が振り込め詐欺に手を染めるきっかけは先輩からの誘いです。
学校を卒業後、地元でフリーターをしながら生活しているような若者が特に狙われる傾向にあります。
このような若者に、知人や先輩が「グレーゾーンの仕事をしないか」などと声をかけ、都会へ連れ出しては「受け子」や「出し子」をやらせるのです。
「受け子」や「出し子」の報酬は騙しとった金額の3%、若者を取りまとめる日本人の「ボス」の報酬は10%ほど。
1日で数万円から数十万円のお金がもらえることも少なくありません。
このような報酬に目がくらみ、振り込め詐欺を手伝う若者が後を絶たないのです。
というわけで、若者連中に言いたい!(※ このブロックでは、詐欺を手伝っている若者向けに「あなた」と書きます。その他の方、すいません。)
日本で振り込め詐欺がなくならない原因の1つは、あなたが振り込め詐欺を手伝っているからです。
ほとんどの場合、主犯は中国や韓国などの外国にいます。
あなたが手伝わなければ主犯は振り込め詐欺を行うことができません。
「本社」は日本の高齢者の名簿を持っています。
外国から電話を掛けて日本人を騙し、あなたにお金を受け取りに行くよう指示を出すわけです。
詐欺がうまくいったときにあなたが得る報酬はわずか3%。
他の協力者に報酬を支払ったとしても、おそらく半分以上が「本社」へと渡ることになります。
あなたは、報酬が一番低いのに逮捕される危険が最も高い役割をやらされます。
というか、しばらく続ければ必ず逮捕されます。
もちろん、逮捕された時に「知らなかった」などといっても通用しません。
これまで様々な言い訳を見てきましたが、通ったことは1度もありません。
なお、東京の裁判所の場合、振り込め詐欺に関与した少年はほぼ間違いなく一発で少年院送り、成人なら刑務所です。
それと念のため申し上げておくと、あなたを利用していた「本社」の人間は誰一人として捕まりません。
あなたは、「高齢者はお金をもっていて、お金を取っても困らないだろう」と考えているかもしれません。
しかし、これは完全な間違いです。
例えば今の国民年金の支給額は1ヶ月あたり約6万円。
これだけでは生活ができないので、多くの高齢者は貯金を取り崩して生活しています。
このような状態の方から将来の蓄えを騙し取ったら、飢えて死ぬほかありません。
あなたが取ろうとしているのは、そういう大切なお金です。
先輩やネット上の知人などから「封筒を受け取る仕事だ」、「簡単な仕事だ」などと言われても絶対に断って下さい。
主犯は日本人の、それも高齢者から疑われにくい若者を使わないと振り込め詐欺ができないのです。
どうか、振り込め詐欺の手伝いをすることだけはやめてください。
最後にみなさまへ
「日本の若者が手伝わなければ、犯人は日本で振り込め詐欺をできません。」
ブログをご覧頂いている方の中に、もし学校の先生や塾の先生など子供たちと直接話ができる仕事に就いている方がいらっしゃれば、どうかこのことを子供たちにお伝え頂けないでしょうか。
振り込め詐欺の手口は今後ますます多様化するものと思われますが、お金を引き出したり、受け取ったりするためには絶対に人間が必要です。
私は、日本の若者を使い捨てにして自分は安全な所から振り込め詐欺を行う犯人を許すことができません。
そして、安易に詐欺師の走狗となる日本の若者に強い憤りを覚えます。
とはいえ、彼らのうちの何人かは、振り込め詐欺の実情を知っていれば犯行に手を染めなかったかもしれません。
振り込め詐欺にかかわる動機や経緯、裁判所での処分状況など、より詳細なお話が必要でしたら可能な限りどこへでも赴きます。
一刻も早く、振り込め詐欺が撲滅されることを祈っています。